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気まぐれ日記(笑)
普通の日記・音声・バトン、なんでもアリの日記です♪
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気がつくと、私は気を失っていたのか、目を開けた。


とりあえず敵の気配はないと思う……
少なくとも殺気はない……


怪我もない……


痛みも不快感もない………


ゆっくりと、立ち上がろうとしたとき、やけに頭が重くて、
軽い目眩のように世界が揺れた。


「重っ?!ってか、なにこれ?!!」


重さに耐えて立ち上がると、私は見慣れない格好をしていた。



帽子屋………?





なんか、嫌な予感がする………

すごい面倒なことに巻き込まれたんじゃないかという、
確信にも近い予感を胸に抱き、私はあたりを見回した。

とりあえず、辺りを見回すと、そこには見たことのない植物が、
うるさいほど生えている。


とてつもなく大きなものから、とてつもなく小さなもの・・・


なんか、この雰囲気知らないけど知ってる・・・

見たことはないけど、知ってる・・・
たぶん、本で見たような・・・



そのとき、どこからかよく知る気配を感じた。




どうしよう・・・
なんか、うれしいけど振り向きたくない・・・



だって、この雰囲気・・・

恐る恐る上を見上げ、気配の元を探すと、
そこによく知る人が枝に座って・・・
というか、横たわってる・・・



「何してんの?」
「それはこっちの台詞だ・・・キョロキョロしやがって・・・」
「状況を把握しようと思って・・・で?亜梨ちゃんは?」
「・・・・さぁな・・・」


亜梨ちゃんを見つけて、ほっとした反面、あまりの怖い雰囲気と、
怖い格好に私は思わず固まった。



「なんだ・・・」
「いや、むしろ亜梨ちゃんこそ何・・・それ・・・?」
「・・・知るか・・・」



不機嫌そうに私から顔を背けると、
やっとさっき亜梨ちゃんの方を見たくなかった原因が分かった。





ってか、この世界が何なのかが分かったような気がして、ウンザリした・・・




「で?あと二人は?」
「・・・梅流はそのうち来るだろ・・・あのバカは知らん・・・」
「・・・見てきたんだ・・・」
「見せられたんだ・・・」


そう言うと、ふわっと私の目の前に下りてきた。





うん。改めてみるとちょっと可愛いけど、やっぱ怖い・・・

























亜梨ちゃんの猫耳(尻尾付き)


あまりの衝撃に、思わずじーっと観察していた私の視線に気がついたのか、
亜梨ちゃんがむっとして後ろを向いた。

「亜梨ちゃん………」
「なんだ………」
「…………これ、ホンモン?」
「………っ?!!!」

私が気になってた亜梨ちゃんのしっぽを握ると、
亜梨ちゃんが思いっきり息をのんで、勢いよくこっちを向いた。


「貴様ぁ〜〜〜〜!!!!」
「いや、違います!ほんの出来心!!!」


首筋に銃を突きつけられ、私は思わずのけぞって両手をあげた。



「…っ?!!バッ……?!!!」
「………へ?ブワッ!!!」


私がのけぞったため、バランスを崩した亜梨ちゃんは
私の上にのしかかってきて、私は亜梨ちゃんに押し倒されるように
その場に倒れた。


「………イタタタタ………亜梨ちゃん………怪我ない?」
「……お前、戻ったら死刑…………」
「ちょっと!押し倒したのそっちじゃん!!」
「……んだと………?」

怒りで低くなった声の亜梨ちゃんに上に乗られたまま喧嘩してると、
足音が聞こえ、そちらを見ると、青ざめた美少女が私たちを見つめていた。



『………………』

あまりの衝撃で無言で視線を向けたまま、私と亜梨ちゃんは固まった。


「…………ラブラブ?」
『違うわ?!!!』


私たちは同時に叫んだ。




「………で、明らかにお前はアリスだな……」
「そうみたい…かわいいでしょ!」
「うん、かわいいよ梅流ちゃん………普通の状況ならね……」
「でも、杏の帽子屋かっこいいし、亜梨姉の猫…………」
「なんだ………」


私と梅流ちゃんの視線を感じたのか、私たちをみた亜梨ちゃんの視線に、
私は思わず……


「カワイイヨネ………」
「………なんで片言、杏?」
「………あいつと杏………出たら殺す………」


「だから!私だって被害者なんだってば!」

帽子に手を当て、重さに耐えながら立ち上がると、一瞬風が動いた気がした。


「………誰かくる……」

ふとそんな気がした私のつぶやきに、二人にも緊張が走った。


いるとは思ってた、私たち以外の存在……


それが話の分かる人ならいいけど………



「なんか、嫌な予感がする……」

メルメルのつぶやきに、私は亜梨ちゃんと視線を合わせた。

「……え?」

突然、亜梨ちゃんがメルメルを小脇に抱えて、飛び上がり、
木の上に飛び乗った……

「ってちょっと?!!置き去り!!!」
「重い…」
「人が重いみたいに言わないでよ!!帽子がでしょ帽子が!!」
「杏?とりあえず、姿隠した方が………ってあぁ?!!」


メルメルの驚きと共に、背後に突然の気配を感じた私は、
なぜかそのまま動けなかった。

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