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気まぐれ日記(笑)
普通の日記・音声・バトン、なんでもアリの日記です♪
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9.後日談
任務の次の日・・・

「ふぁぁぁぁ」


私は、一睡もせずに戒厘ちゃんと夜を明かした。


(第一章参照)




亜梨ちゃんとメルメルが起きてきた頃には、
すでに私達は何杯目か分からないコーヒーを飲んでいた。




「・・・お前等・・・」
「あ、オハヨ亜梨ちゃん・・・」
「おはようございます亜梨ちゃん、梅流ちゃん。」
「オハヨ二人とも〜・・・て、どうしたのその目の下のクマ・・・?」
「あ、やっぱクマできてる?」
「一睡もしなかったのかお前等・・・」
「いやぁ・・・なんか興奮しすぎたようで・・・」
「ガキか・・・」


戒厘ちゃんの台詞に、亜梨ちゃんは、短くそういうとコーヒーを入れ、
咳について新聞を読み始めた。




「そういえばさ、気になることが有るんだけど・・・」
「どうしたの杏?」
「昨日の任務だけどね、私いつの間に幻覚見せられてたの?」
「あぁ、それなら・・・僕と離れて飲み物を取りに行ったときですよ・・・」
「・・・え?」


私は、ちょっと驚いて戒厘ちゃんを見た。


「杏ちゃんが僕から離れた瞬間、あの人が僕の前を横切ったんです・・・
なんか、気になって気配を読んでいたら、突然その女の回りに
結界が張られたんです。急いで知らせようと思ったんですが、
結界には入れなかったんです。そこで、狙いが杏ちゃんだと分かって、
取りあえず僕は亜梨ちゃん達と合流し、作戦を練っていたんですが、
なかなか彼女も行動に移さなかったんですよね・・・」
「ただ、びっくりしたのは、厘ちゃんじゃない誰かが、
厘ちゃんになって杏に近づくのが見えたんだもん・・・」
「・・・一瞬、僕ドッペルゲンガー見てるのかと思うくらい、
完璧なコピーでしたねあれ・・・」
「うん。さすがに私も混乱したもん・・・」




そっか・・・
メルメルも混乱するくらいそっくりだったんだ・・・


「じゃあ、私が花梨ちゃん助けた時現れた戒厘ちゃんは、
もう敵だったんだ・・・」
「ええ。」
「花梨ちゃん?」
「あぁ、ほら杏ちゃん女の子助けてたじゃないですか・・・」
「あぁ、厘ちゃんが化けたあの子!」
「・・・・ん?」
「あ?!」




今、メルメル『厘ちゃんが化けた』って言ったよね・・・?




「どう言うことかなぁ戒厘ちゃん?」
「いえ、三人で見張ってたとき、ちょうどあなたが彼女を助けて・・・」
「で、どうにかして近づこうとしたんだけど、
壁に戻った杏には偽厘ちゃんがくっついてるし、傍に行けなかったから、
厘ちゃんあの子に化けて杏に近づいたんだよ!」
「化けた?!!」
「正確には、彼女に見えるように杏ちゃんとあの人に
暗示かけただけですけどね・・・」
「ってことは、私あの人以外にも戒厘ちゃんにまでだまされてたの?!」



「だまされたって、ちゃんと名乗ったじゃないですかカリンって・・・」
「分かるわけないでしょ・・・」




私は、思わずうなだれた。


「厘ちゃん、ヒント出さないんだもんね・・・」
「出しましたよ?ちゃんと、カリンって名乗ったし、
結界強められたとき、杏ちゃんに触れることで、
結界からの影響を和らげたり・・・」
「あのさ・・・ごめん・・・それだけじゃ無理だったわ・・・」
「いつもとキャラ違いすぎだもんねあのキャラ・・・」
「うん。なんか素直にかわいい子だと思ったのがなんか悔しいかも・・・」
「酷いなぁ二人とも・・・」


戒厘ちゃんが苦笑していると、亜梨ちゃんが突然立ち上がった。


「・・・飯。」
「えぇ?!いきなり!!」
「・・・うるさい・・・無駄口叩いてないで行くぞ・・・」


亜梨ちゃんは、そういうと出口に向って歩き出した。


「外で食べるんですか?」
「面倒だからな・・・」


そういうと、亜梨ちゃんは外に出た。


「あれさ・・・多分、亜梨姉二人が寝てないから、
体に優しいモノでも食べようと思ったんじゃないかな?」
「まさかぁ!亜梨ちゃんに限って・・・」
「分からないよ〜?二人とも打ち解けたみたいだし♪」


そういって笑うメルメルに、私と戒厘ちゃんは思わず
お互いの顔を見合わせた。


「・・・仮にもだとしたら、私達亜梨ちゃんに愛されてる?」
「かもしれませんねぇ♪」
「いいなぁ二人とも〜♪」


そんなことをふざけて話していると、突然亜梨ちゃんが戻ってきた。


「どうしたの亜梨ちゃん?忘れも・・・」


私の言葉が終る前に、辺りに三発の軽い音が鳴り響いた。




『殴ることないじゃない(ですか)!』
「うるさい!!!」




そんなことを騒ぎながら、私達は歩きだした。




新たな一歩が、こんなだけど、多分コレが私達・・・




私達は私達らしく歩いていこう・・・






初めて浴びた太陽の光は、暖かくそして柔らかく私達を包んでくれた。

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